私はお人形
お人形のように可愛いという訳ではないです。 感情を出さない人間ということ。一緒にいる人から見たら、都合のいい人ってこと。
子供の頃に、母の機嫌を損ねないように自分の気持ちを封印する癖がついた。自分の感情を出したら嫌われるとか、捨てられると思っていたから。相手に好まれるようなリアクションをいつもしていた。 そして、そのまま大人になってしまった。 ブリッコと言われることもよくある。
今でも、夫にマイナスなことは一切言わない。作ってくれたお料理がおいしいときは派手なリアクションで「おいしい～、さすが！」と言う。明るい話題は進んで話す。愚痴とか、怒りの話はしない。夫に対して嫌なところは当然あるけど、言ったことはない。言えない。
夫婦としておかしいのは分かってる。でも、嫌われるのが怖いから何もできない。自分は存在するだけで困った人なのに、文句を言うなんてできない。
他の人間関係もそう。いつもニコニコして愛想が良くて、その場で求められるリアクションをするだけ。だから好かれることが多い。でも私の心は空っぽで虚しい。
ブリッコでリアクション上手な私が重宝されているだけで、私のことは誰も好きじゃない。
本当の自分を見せられない私が悪いんだけど。見せても好きでいてくれるのかもしれないけど。そもそもどうやって自分を出せば良いのかすら分からない。
根底にあるのは「私は存在するだけで邪魔者、だから人に好かれる訳がない」という思い込み。なぜこの思い込みから逃げられないのだろう。
私が感情を出さす上手くやっているときは重宝されるけど、ボロボロになったり、役に立たなくなったら捨てられるのでしょう。まさにお人形。
